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腸腰筋を鍛えよう|姿勢・歩き・階段に大切な体の深部エンジン

  • 8月4日
  • 読了時間: 7分

「最近、足が上がりにくい」「階段を昇る時に脚が重い」「歩幅が小さくなってきた」「歩いている時に、体が後ろへ煽られる感じがある」「姿勢が崩れてきた気がする」

このようなお悩みはありませんか?

年齢とともに筋力が落ちてくると、「太ももを鍛えなきゃ」「足腰を強くしなきゃ」と思う方は多いかもしれません。もちろん、太ももやお尻の筋肉も大切です。

ただ、姿勢や歩き方、階段動作を考えるうえで、見落としたくない筋肉があります。

それが、腸腰筋です。

腸腰筋は、体の深い場所にある筋肉で、腰の奥から太ももの付け根につながっています。見た目ではわかりにくい筋肉ですが、姿勢を支えたり、脚を持ち上げたり、歩く・階段を昇る動きをスムーズにするために大切な役割を持っています。


腸腰筋は姿勢、歩き、階段動作に大切な体の深部エンジンであり、腰の奥から太ももの付け根をつなぐ筋肉であることを説明した画像。

腸腰筋とは?腰の奥から太ももをつなぐ筋肉

腸腰筋は、主に大腰筋腸骨筋などを合わせた筋肉の総称です。

簡単にいうと、腰の奥や骨盤の内側から、太ももの付け根につながる筋肉です。

体の表面からは見えにくいですが、上半身と下半身をつなぐような位置にあるため、日常の動きに深く関係しています。

腸腰筋の主な働きは、次のようなものです。

  • 足を前に出す

  • 階段で脚を上げる

  • 体幹を安定させる

  • 前へ進む力をサポートする

つまり、腸腰筋は「足を上げる筋肉」というだけではありません。動く・支える・進むを支える、日常動作のキーパーソンのような筋肉です。


腸腰筋が足を前に出す、階段で脚を上げる、体幹を安定させる、前へ進む力をサポートする働きを持つことを4つの場面で説明した画像。


腸腰筋が弱ると、歩き方に変化が出ることも

腸腰筋が弱くなると、まず感じやすいのが足の上がりにくさです。

歩き出しで足が前に出にくい。階段で脚を持ち上げにくい。小さな段差でもつまずきやすい。

このような変化が出ることがあります。

また、腸腰筋は脚を前に出すだけでなく、体を前へ進める動きにも関係しています。そのため、腸腰筋がうまく使えないと、歩いている時に体が後ろへ煽られるような姿勢になりやすい方もいます。

脚が前に出にくい分、腰や背中でバランスを取ろうとする。体幹が後ろに残り、歩幅が小さくなる。結果として、ちょこちょこ歩きになりやすい。

このような流れです。

もちろん、歩き方の変化は腸腰筋だけで決まるわけではありません。お尻の筋肉、太ももの筋力、足首の柔軟性、バランス能力、姿勢のクセなども関係します。

ただ、**「足が上がりにくい」「体が後ろへ煽られる」「歩幅が小さい」**という方は、腸腰筋の働きも一度確認してみる価値があります。


腸腰筋が弱ると足が上がりにくい、歩幅が小さい、体が後ろへ煽られやすい、腰や背中で代償しやすいことを示した歩き方の説明画像。

腸腰筋が硬くなると、姿勢にも影響することがあります

腸腰筋は、弱くなるだけでなく、硬くなっても体に影響することがあります。

たとえば、長時間座る生活が続くと、股関節が曲がった姿勢が長くなります。その状態が続くと、股関節の前側が硬くなりやすく、腸腰筋も動きにくくなることがあります。

腸腰筋が硬くなりやすい方では、

  • 腰が反りやすい

  • 骨盤が前に傾きやすい

  • 股関節の前側が張りやすい

  • 脚が後ろへ伸びにくい

  • 歩幅が出にくい

といった状態につながることがあります。

一方で、腸腰筋が弱くなると、骨盤が後ろに倒れやすくなったり、背中が丸くなりやすくなったりする方もいます。

つまり、腸腰筋は弱いのか、硬いのか、使いにくいのかによって、必要な対応が変わります。

「とりあえず鍛える」だけではなく、今の姿勢や動き方を確認しながら、鍛える・ゆるめる・使い方を整えることが大切です。

横から見た姿勢もチェックしてみましょう

腸腰筋の状態を考える時、横から見た姿勢もヒントになります。

横から見た時に、

耳・肩・股関節・くるぶし

が大きくズレずに並んでいるかを確認してみましょう。

もちろん、人の姿勢は一人ひとり違います。一直線でなければダメ、というわけではありません。

ただ、次のような状態がある方は、体の使い方を見直すきっかけになります。

  • 頭が前に出ている

  • 背中が丸くなっている

  • 骨盤が後ろに倒れている

  • 腰が反りすぎている

  • 膝が曲がっている

  • 体がくるぶしより前後にズレている

腸腰筋だけが原因とは限りませんが、姿勢の崩れや歩き方のクセに気づく入口として使えます。

腸腰筋セルフチェック|足を上げたまま保てますか?

腸腰筋がうまく働いているかを確認する、簡単なセルフチェックがあります。

やり方

  1. 壁に背中をつけて座る

  2. 片方の足を手で抱えて、できるだけ高く上げる

  3. その位置で手を離す

  4. 足が大きく落ちないか確認する

この時、上げるのは片足だけです。もう片方の脚は、下げたままにしておきます。

手を離した瞬間に足がストンと落ちてしまう場合、腸腰筋が働きにくくなっている可能性があります。

また、

  • 背中が丸まる

  • 骨盤が後ろに倒れる

  • 腰に痛みが出る

  • 足を上げておくのがつらい

  • 反対側の脚に力が入りすぎる

このような場合も、腸腰筋だけでなく、姿勢や体幹の使い方を確認することが大切です。

このセルフチェックは、正確な筋力測定ではありません。あくまで、腸腰筋が使いやすい状態かどうかを知るための目安です。

痛みがある場合は、無理に行わないようにしてください。


壁に背をつけて座り、片足を手で抱えて最大に上げ、手を離して足が落ちないか確認する腸腰筋セルフチェックの手順画像。


腸腰筋をやさしく整える3つの初めてエクササイズ

腸腰筋を整えるために、いきなり強いトレーニングをする必要はありません。

特に運動初心者の方や、50代・60代・70代の方は、痛みのない範囲で、ゆっくり行うことが大切です。

まずは、次の3つから始めてみましょう。

① 座ってもも上げ

椅子に座ったまま行う、初心者向けの運動です。

背筋を伸ばして座り、片方の膝をゆっくり持ち上げます。反動を使わず、上げられる範囲で行いましょう。

左右それぞれ10回程度が目安です。

ポイントは、背中を丸めすぎないことです。足を高く上げることよりも、姿勢を保ったまま、ゆっくり持ち上げることを意識します。

② 立ってもも上げ

椅子や壁につかまりながら、片方の膝をゆっくり持ち上げます。

立った姿勢で行うことで、歩く時や階段を昇る時に近い動きになります。

左右それぞれ10回程度を目安にしましょう。

ポイントは、体が後ろへ倒れないようにすることです。腸腰筋が弱い方は、脚を上げようとした時に体が後ろへ煽られやすくなります。

つかまり立ちで安全を確保しながら、体幹をできるだけまっすぐ保って行いましょう。

③ 低い段差のステップ練習

低い台にゆっくり上がり、ゆっくり下りる練習です。

高さの目安は、10〜15cm程度です。不安がある方は、手すりや椅子につかまりながら行います。

左右それぞれ8〜10回程度を目安にしましょう。

階段が苦手な方は、いきなり高い段差で練習する必要はありません。低い段差から、痛みのない範囲で少しずつ始めることが大切です。


腸腰筋をやさしく整える初めての運動として、座ってもも上げ、立ってもも上げ、低い段差のステップ練習を紹介した画像。


MoveCareでは、姿勢と歩き方から確認します

MoveCareでは、腸腰筋だけを単独で見るのではなく、姿勢や歩き方、体幹の安定性まで含めて確認します。

たとえば、

  • 横から見た姿勢

  • 耳・肩・股関節・くるぶしのライン

  • もも上げのしやすさ

  • 歩幅

  • 歩行時に体が後ろへ煽られていないか

  • 階段動作

  • 体幹のぶれ

  • 股関節の硬さ

  • 腰や膝への負担

このような点を見ながら、その方に合った運動をご提案します。

腸腰筋は、弱いのか、硬いのか、うまく使えていないのかで、必要な運動が変わります。

「足が上がりにくい」「階段が重い」「歩幅が小さくなった」「姿勢が崩れてきた気がする」「自分に合う運動がわからない」

このような方は、自己流で無理に鍛える前に、一度体の状態を確認することがおすすめです。

まとめ|腸腰筋は、姿勢と歩きの深部エンジン

腸腰筋は、腰の奥から太ももの付け根につながる深い筋肉です。

足を前に出す。階段で脚を上げる。体幹を安定させる。前へ進む力をサポートする。

このように、腸腰筋は日常の動きに大きく関係しています。

今回のポイントは3つです。

  1. 腸腰筋は、姿勢・歩き・階段に大切な深部の筋肉

  2. 弱くなると、足が上がりにくい、歩幅が小さい、体が後ろへ煽られやすいことがある

  3. セルフチェックとやさしい運動で、今の状態を確認しながら少しずつ整えることが大切

無理に強く鍛える必要はありません。痛みのない範囲で、毎日少しずつ続けることが大切です。

牧之原市周辺で、姿勢や歩き方、階段動作、足の上がりにくさが気になる方は、MoveCareへお気軽にご相談ください。

理学療法士の視点で、今の体の状態に合わせた運動を一緒に考えていきます。


執筆者

理学療法士:株式会社ループネス代表取締役

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